六本木ヒルズからの七転八倒

【コラム】激闘!韓国カジノ編!57【184】

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これはバカラの客が時々やるしぐさだ。今回のように『9』が出て欲しいが『10』は出て欲しくないときなどに、こうしてカードをこするしぐさをして、『10』にあるマークをひとつだけ消し飛ばしてしまおう!!……というものだ。

もちろん、そんなことをしたって結果は変わるわけはない。はたから見たら馬鹿げているとしか映らないかもしれない。だが、本人にとってみれば大問題なのだ。なにせマークがひとつあるかないかの違いで、十万円が二十万円に化けるか、はたまた霧のように消えてしまうかの二択なのだから。

それにしても、いつのまにそんなテクニックを覚えたのだろうか。おそらく、ほかの客たちがそうしていたのを見て覚えたのだろう。
Sさんのもの覚えの良さに関心すると同時に、かなりのバカラ中毒の症状が出ていることに不安を覚えた。

激しく動いていたSさんの手がピタリと止まった。納得のいくまで擦りきったということだろう。次の瞬間、Sさんはカードをめくりながらディーラーに向かってカードを投げ返した。あまりの速さに、私も、そしてSさん本人もカードが『9』なのか『10』なのかは見えていないはずだ。

投げられたカードはディーラーの前でまるで上昇気流にあおられたかのようにふわりと浮き上がり、そして木の葉のようにハラリと舞い落ちた。

――『10』

Sさんがテーブルを激しく叩いた音が、煌びやかなカジノに鈍く響き渡った。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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