六本木ヒルズからの七転八倒

【七色編06】GOGO!ランプを観察する男

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その男は、両手の手首と指先をくっつけてトンネルのような形を作り、小指側をGOGO!ランプのある盤面左下へと押し当てた。そして、親指側にできた穴から、それを覗き込んだ。まるで、望遠鏡で星を観察するような格好で、GOGO!ランプを観察し始めたのだ。

私は初めて見る光景に驚き、背伸びをしたまま固まってしまった。そんな私のことなど気にする様子もなく、男はGOGO!ランプを覗き込んでいる。男は3秒ほど観察を続けた後、軽く小首をかしげながら両手をGOGO!ランプから離した。そして何事も無かったかのように遊戯を再開した。私は男に気が付かれないように横目で隣の台を確認したが、GOGO!ランプは点灯していなかった。

――なんだ、今の?

私は男の行動を脳内で反芻した。点灯してないGOGO!ランプをあんな風に覗き込む人など見たことがない。あらためて男の身なりを確認しても、至って普通の中年サラリーマンといった感じだ。先ほどの行動以外には、別段おかしなところはないように思える。

――オカルト?というか、何かのおまじない的な?

ジャグラーのシマには、他の機種よりもオカルト派の人が多いと言われている。確かに、おまじないのようにGOGO!ランプを指で撫でたり、おしぼりで拭く人はよく見かける。それによってGOGO!ランプが点灯しやすくなることなどないのだが、人それぞれの楽しみ方だろう。

私が考えを巡らせながらゲームを消化していると、またしても男は両手でトンネルを作ってGOGO!ランプを覗き込んだ。また、3秒ほどしてから手を離した。やはりGOGO!ランプは点灯していない。

――わからない

私の知識――むしろ価値観――では理解することのできない行動に、私は喉の奥に魚の小骨が刺さったような感覚を覚えた。だが、私にとっては不可解な行動も、その男にとってはジャグラーの楽しみ方のひとつなのだろうと、無理やり自分自身を納得させることにした。

→NEXT【七色編07】この台、楽勝だよ!

  • GOGO!ランプは黙秘権を行使した。GOGO!ランプは黙秘権を行使した。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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