六本木ヒルズからの七転八倒

【乗打編13】『HANABI』とか『大花火』とか…

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「ところで、『ノリ打ち』の話は聞いてみた?」

「そうそう!勝ってるってよ!」

裕子は急に元気を取り戻したように、靴下を脱ぎながら話し始めた。

「スロットも彼氏に教えてもらったんだって。目押しもできるようになったって言ってた。ノリ打ちで助け合ってプラスになってるって、のろけてた」

裕子はいたずらっぽく舌を出した。

「へー、大したもんだね。機種は何打ってるんだろ?」

「恵は『HANABI』とか『大花火』とか、ノーマルタイプ打ってるって。彼氏の方は『獣王』とかいろいろだって言ってたかな」

「なるほどねぇ……」

私は頭の中でシミュレーターを動かした。阿久津さんたちがその立ち回りでプラスを出しているならば、私と裕子もノリ打ちに移行すべきかもしれない。私が阿久津さんのようにノーマルタイプを打ち、裕子はAT機やストック機を打つ。これならば、今まで以上に収支を安定させることができるのではないか。

「でも、久しぶりに会ったから楽しかったー!高校生に戻ったみたい」

スッキリとした顔で大きく伸びをする裕子に、私は「よかったね」と声をかけた。

「そういえば、今度は四人でスロット打ちに行かないかって誘われたけど……」

「よし、行こう」

私は裕子の言葉を遮って、その提案を了承した。裕子は私の反応に驚いて目を丸くしている。

「ずいぶんヤル気だね。っていうか、アタシがもうOKって言っちゃったけどね、その場で」

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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