六本木ヒルズからの七転八倒

【乗打編52】せっってぇぇい!はっっぴょぉぉう!

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「せっっっってぇぇぇぇい!はっっっっぴょぉぉぉぉぉう!のぉ!お時間とぉぉ!なりましたぁ!」

突然、名物店長のマイクパフォーマンスが始まった。私は慌てて携帯電話を開いた。時刻は十八時半。普段、午後の設定発表はだいたい十九時半から二十時の間だったハズだ。なぜか今日に限って一時間以上早い。

「本日もぉ!ご来店いただきましてぇ!誠にありがとうございますぅ!いつもより早いお時間ではございますがぁ!午後の設定発表を始めさせていただきぃぃぃますぅ!私はこのあと本社に行ってぇ、『毎日毎日出し過ぎだ!』とぉ、社長にぃ、怒られてくる予定でぇありますぅ!」

店長のその言葉に、客達に笑みが広がった。いつ聞いてもこの店長のマイクパフォーマンスはおもしろい。

「お客様にぃ!おかれましてはぁ!最終最後のお時間までぇ!ごゆっくりご遊戯くださいますよぉ!お願いぃぃ!いたしますぅ!それではぁ!せっっっってぇぇぇぇい!はっっっっぴょぉぉぉぉぉう!」

『6』や『5』と書かれた札を持った店長が私の背後の通路を通り抜けた。これまでの傾向から、おそらく『タイムクロス』に設定発表台はないと思われるので、私は他人ごとのようにマイクパフォーマンスを楽しむことにした。

だがその時、嫌な予感がよぎった。万が一、四人のうち誰かの台に『6』や『5』と書かれた札が刺されてしまったら……。閉店まで帰れなくなってしまうではないか。

そんな私の気持ちを汲んでくれたわけではないだろうが、店長は意気揚々と『サラ金』と『コンチ4X』のシマへと入っていった。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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