六本木ヒルズからの七転八倒

【乗打編53】設定『5』ぉ!

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「どぉのぉだぁいぃにぃ!刺しましょうかぁ!?」

私は自分の台を離れ、設定発表が全て終わるまで、店長の動きを遠目にチェックすることにした。店長はサラ金とコンチ4Xのシマの間の通路を行ったり来たりしていいる。

「はいはい!空き台には刺しませんよぉ!あと、座ってるだけでコインを借りてない台にも刺しませんからねぇ!そんな台には設定『1』の札、刺してあげましょうかぁ!さぁて!どぉれぇにぃしぃよぉおぉかぁな!」

店長は『5』と大きく書かれた札を右手に持ち、それを指揮棒のように振り回した。シマの端の方で、裕子も固唾を飲んで見守っていた。

「それではぁぁ!!せっっってぇぇぇぇい!はっっっっぴょぉぉぉぉぉう!サラリーマン金太郎ぉぉ!!」

この声に、サラ金のシマに座る客が一斉にその手を止め、店長の方へと顔を向けた。その顔は一見すると平静を装っているように見えるが、腹の中は違う。

――俺の台に刺せ!俺の台に刺せ!俺の台!俺の台!俺!俺!オレ!オレ!

店長に向けられるその熱い視線から、心の声が漏れ聴こえてくるようだ。捕まえたネズミを弄ぶ猫のように、客の心を煽り倒すと、店長はニヤリと笑い、口を開いた。

「ななひゃくぅぅ!にじゅうぅぅ!……んんんんん、なな番台ぃ!おめでとうございます!設定『5』ぉ!」

全員の視線の先には、肩をすくめる編み込みの女性の姿があった。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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