六本木ヒルズからの七転八倒

【入札編09】アウェイに放り込まれたスロプー

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本田はシャツの襟元を直しながら立ち上がった。

「ここで説明するよりも現場を見てもらった方が早いでしょう。向こうの部屋――Aルームに入りましょう。練習がてら、ドアの暗証番号も入力してみてください」

いよいよ事態が動き始めた。私は本田が指差したAルームへと向かった。そのドアには、鈍い銀色のボタンが十個飛び出していた。「1・2・3・4」の順にボタンを押すと、カチャと鍵の開く音が聞こえた。

本田に促されてドアノブを回すと、キーボードを叩く音が漏れ出してきた。

ドアを開けると、そこは二十畳ほどの雑然としたオフィスだった。十数台のパソコンと二つの観葉植物。窓はあるが全てブラインドが降ろされている。

そして、私たちが入室したことを無視するようにモニタを凝視する五人の男が姿があった。

「みんな、ちょっと作業の手を止めてください。今日からウチのチームに入った長崎正吾さんです」

作業音が止まり、全員の目が一斉にこちらに注がれた。私は部屋の中央に向かって頭を下げた。

「あ……長崎正吾です。よろしくお願いします」

頭をあげると、五人の内二人は小さく会釈をしてくれた。だが、それ以外の三人は面倒くさそうにこちらを眺めているだけだ。

こういったアウェイ感満載の挨拶は何度経験しても苦痛だ。埼玉スタジアムで浦和レッズと戦う相手チームの選手はこんな気分なのだろうかと少し想像してしまった。

「まぁそれぞれの名前とか挨拶なんかはあとで適当にやってもらうとして……。快人くん!長崎くんの教育係をお願いしたいんだけど、いいかな?」

本田の視線の先には、ブルーのネルシャツを着た細身の男がいた。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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