六本木ヒルズからの七転八倒

【入札編108】アウトドア派の住人

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「も~」

コンビニに入る直前、美瑠希は頭を掻きながら絞りだすように声を上げた。
そんな彼女を見ていると、心の底にくすぶる罪悪感がまた顔をのぞかせてきた。

コンビニでお惣菜パンと菓子パンを一つづつ手に取る。ここでもカフェオレを買ってしまっては、さすがに飲み過ぎだろうと思い紙パックのお茶をチョイスした。
美瑠希もパンといちごオレを購入したようだった。

コンビニを出ると、斜め向かいに通称『バスケの公園』が見える。そこは、首都高速の下のスペースに設けられており、二つのバスケットゴールが設置されている。夕方になると、どこからともなく中高生が集まり、楽しげに3on3に興じている姿が毎日のように見られる場所だった。

今は正午を回ったあたりということもあり、バスケの公園に人影は無かった。
金網製の扉を開けて中に入ると、目の前にバスケットコートが広がる。中学時代にバスケ部だったこともあり、無性に体を動かしたくなる衝動に駆られたが、今日は自重しておくことにした。

二つあるベンチのうちのひとつに腰を掛けようとした時、誰もいないと思っていたその公園で熱い視線を感じた。

その先に目をやると、首都高速を支える柱の根本にダンボールで作られた『大人の秘密基地』があることに気づいた。そしてその奥には、そこの住人であろう人物が黙ってこちらを見つめていた。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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