六本木ヒルズからの七転八倒

【入札編116】Windowsは起動する

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「本田さんに言われて電話かけてきたんでしょ?」

「あ……いや……」

快人の言葉には、こちらを嘲笑するかのようなトゲがあった。
そのトゲが私の心に突き刺さり、チクチクと痛んだ。

「ふーん、本田さんはそんな風に考えてたんだ……」

快人の声と共に、電話の向こうでWindowsの起動音が聞こえた。電話をしながらパソコンをいじるくらいは極普通のことだが、もはや私の話しには興味を失ったという合図のようにも思えた。

「そうだよ、本田さんは快人が重要な戦力だから辞めて欲しくないに決まってるじゃん。俺だって快人が辞めたら困るし……」

「なんで?」

たった三文字の言葉に、答えを窮した。
短い沈黙のあと、快人は続けた。

「別に俺がいなくなっても誰も困らないでしょ。現に昨日も今日も、俺がいなくても仕事は回ってるじゃん」

確かに快人の言うとおりだった。昨日も今日も、快人が突発的に仕事を休んだにも関わらず、大きな問題もなく仕事は回っている。

だがそれは、誰に対しても言えることでもある。たった一人いなくなったくらいで仕事に支障をきたすようでは、そもそも人員配置に問題があるのだ。

「そりゃそうかもしれないけどさ、それは誰でも同じことだよ。それでも本田さんは快人が必要だって言ってくれてるんだよ?」

私は少し顔が熱くなっていることに気づいた。
快人からの返事は無い。聞こえてくるのはキーボードを叩く音だけだった。

私は頭を抱えてうなだれた。自分が何をやっているのかよく分からくなってしまった。

その時だった。私の左肩を美瑠希が軽く叩いた。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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