六本木ヒルズからの七転八倒

【入札編36】ミスする奴が悪いんだろ?

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美瑠希の視線は真っ直ぐ山倉を捉えていた。

「快人の誤削除を山倉さんが晒したりするから……。あんなことされたら誰だってショック受けるに決まってるじゃないですか!」

美瑠希は語気を荒らげた。その瞳は僅かに潤んでいるように見えた。彼女が感情をあらわにしたことに、少なからず驚きを覚えた。

だが、そう言われてしまっては山倉も黙っていなかった。その巨体を揺らし、のっそりと椅子から立ち上がった。

「何言ってんだよ。誤削除するヤツが悪いんだろ?アイツが誤削除しなければ、俺だって晒したりしないんだからよ」

口調は平静を保っているが、頬があきらかに引きつっていた。

「誤削除があった時は、本田さんが指摘するのがルールでしょう。それを勝手に……」

「俺は知識を共有しただけだろ。『ナレッジマネジメント』ってヤツだよ、わかる?他の奴らがバカなミスをしないように、快人の誤削除を役立ててやったんだよ。何が悪いんだよ。言ってみろよ」

山倉は口の端を右手で拭い、着ていたグレーのトレーナーに擦りつけた。すると、拭った場所に一筋の線ができた。どうやら唾液でシミができたようだ。彼に対する不快感が最高潮に達した。

「わかった。わかったから二人とも黙って。山倉は座って」

なだめるように本田が言った。しぶしぶといった様子で山倉は自分の席に戻った。美瑠希はゆっくりと大きく肩で息をしている。

「本人が言わないのだから正確な理由はまだわからないけど、普通に考えれば昨日の一件が原因だろう」

本田は眉尻を掻きながらこちらを向いた。

「長崎くん、快人の連絡先知ってるよね?ちょっと話してみてもらえないかな」

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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