六本木ヒルズからの七転八倒

【入札編87】職場恋愛は面倒くさい

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山倉のゴツイ風体からは想像もできない『ラブラブ』というワードに思わず吹き出しそうになった。

「あの二人がどうかしたんですか?ラブラブって……」

私は嘲笑まじりに尋ねた。

「アイツら、最近毎日一緒に帰ってるぜ。どうなってんだよ」

「別にいいじゃないですか、一緒に帰るくらい。小学生の頃に集団下校とかやったでしょう。それと同じですよ」

「そんなのやってんの田舎の学校くらいなもんだろ。お前どこの田舎もんだよ」

そう言って山倉は口の端にタバコを咥えて口角を上げた。
地方出身者というのものは、地元にいるときは何とも思っていなくても、都会に出てくると妙な郷土愛を発揮するものなのだ。

私は自分の地元をバカにされたような気になり腹が立ったが、踊り場から見下ろす山倉の巨体を前にして、喉まで出かかった反論を飲み込んでしまった。

「あの二人が仲がいいと何か問題でもあるんですか?もしかして、美瑠希のこと狙ってたんですか?」

私は山倉を指差して、軽く煽ってみた。

「うるせぇな!俺は別になんともねぇよ。むしろお前の方だろうが!」

山倉は子供のように語気を荒らげた。やはりこの男は子供だ。

「僕は別にかまいませんよ。彼女いますしね」

そう答えると、山倉はタバコを咥えたまま器用に舌打ちした。山倉に彼女がいないことは周知の事実だった。まぁその性格ではさもありなんといったところだが。

山倉は隣のビルに向かってタバコの煙を吐き出すと、それを灰皿で押し消した。

「どうせ面倒くさくなるんだよ、職場恋愛ってやつはよ」

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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