六本木ヒルズからの七転八倒

【師弟編124】「BIG 13 REG 13」

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カフェオレの缶を片手に『大花火』のシマに向かうと、木部が打っていたはずの台は空き台になっていた。その足で『タイムパーク』のシマへ向かうと、木部の背中が目に入った。6台ある『タイムパーク』の左から三番目の席に腰を下ろしていた。

「取れたんだな、よかったじゃん」

私が肩を叩くと、木部はデータ表示機を指差した。そこには「BIG 13 REG 13」の数字が灯されていた。確かにこの時間でこのボーナス出現率ならば、それなりに信頼度は高そうだ。

「さっきの『大花火』を打ち続けるよりは遥かにコッチの方がいいッスよね」

木部は得意気にニヤついた。私は二三度頷いてから、木部に耳打ちした。

「俺も食事休憩行くから。まぁ頑張ってくれよ、ノルマあと2000枚だな」

私が親指を立てると、木部もそれに倣った。

朝イチはごった返していた店内も、低設定と見切られた台は徐々に空席となり始めていた。そんな店内の喧騒をかき分け店の外へ出ると、眩い陽の光が目を襲ってきた。やはりGOGO!ランプよりも眩い光はこの世に存在したのだと再確認する。

ポケットから携帯電話を取り出し、裕子に電話を掛けた。自販機に缶ジュースを補充する業者の作業風景をぼんやりと眺めながら、呼出音が途切れるのを待つ。だが、いつまでたっても裕子は電話に出なかった。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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