六本木ヒルズからの七転八倒

【師弟編169】リプ3の次ゲームは中押しで

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『巨人の星』のシマの端から木部が顔を出した。私と目が合うと、木部は苦笑いを浮かべて五十嵐さんが遊技する台を指差した。私が歩み寄ると、木部は私の耳に手をあてて言った。

「なんで女ってヒキが強いんでしょうね」

「今の『リプ4』って、五十嵐さんが引いたの?」

私が驚いて尋ねると、木部は眉尻を下げて頷いた。

先ほど聞こえた星一徹の『やりおった!』という声は、4ゲーム連続でリプレイを引いたときの演出だ。3ゲーム連続でリプレイを引けば『特訓モード』の抽選を受けられ、その次のゲームでもリプレイを引ければ問答無用でボーナス放出確定だ。巨人の星でもっとも力が入る瞬間だ。

5thリールには大きな『7』が表示され、ボーナス確定を報せている。五十嵐さんは必死に『7』を揃えようとリールと格闘している。真剣すぎて私がそばにいることも気づいていないようだ。五十嵐さんは意を決して停止ボタンを押したが、右リールと中リールの時点で『7』はテンパイしなかった。

見かねた木部が体を乗り出し、左手で停止ボタンをトントンと叩いた。それに導かれるように下段に青7がテンパイした。そのまま揃えてあげるのかと思って見ていると、木部は「どうぞ」といった感じで手のひらを上に向けた。右リールは自分で揃えろということらしい。

元々、巨人の星はボーナス確定後でも『7』が揃いにくい仕様になっている。「揃えてあげれば?」と木部に伝えるべく背後に回り込んだ時、木部の右手の先が目に入った。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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