六本木ヒルズからの七転八倒

【師弟編30】「設定確認した?」

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「まぁ、確かにそうだな。設定4以上だったら打ち続けてもいいと思う。だけどお前、この台の設定確認した?」

「え?そんなことできるんですか?」

「いや、できないけどさ。要するに、店長さんが台を開けて、設定キーを差し込んで、クレジット表示のところに『4』か『5』か『6』の数字が表示されたのを見たわけじゃないよな?」

「そりゃあ見てませんよ。見れるもんなら見たいですけど」

木部は訝しげに口を尖らせた。私はジャグラーのシマ全体を見渡した。ちょうど学生風の男が席を立つところだった。私はその台のデータを覗き込んだ。

『1865G BIG 8 REG 2』

木部よりもBIGのヒキは強かったようだが、やはり見切りをつけたのだろう。私はあらためて木部の顔を見下ろした。

「木部、お前の携帯に電卓付いてるだろ?」

木部は小さく頷いた。

「それで、昨日のゲーム数とボーナス回数を全部合計してみな。ジャグラーのシマだけでいいから」

「えー!めんどくさいですよそんなの!」

木部は身体をのけ反らせて露骨に拒否反応を示した。

「いいからやってみなって。お前、理系の学生だろ?理系って、実際に起こった現象から仮説立てて証明したりとかするんじゃないの?俺、高卒だから知らないけどさ」

私が肩を叩くと、木部はしぶしぶといった感じで椅子から立ち上がり、携帯を取り出した。ふと振り返ると、裕子がカフェオレを三本持ち、ニコニコとこちらを見つめていた。

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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