六本木ヒルズからの七転八倒

【師弟編41】『サバンナチャンス』を考案した人は天才か

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腹の虫が、とうに昼食時を過ぎていることを知らせてきた。私はかれこれ一時間ほど、裕子が引き当てた『サバンナチャンス』を消化していた。あいかわらずウチの姫様のヒキの強さには驚かされる。

それにしてもこの『獣王』。ほぼ毎ゲーム15枚小役が成立し、純ハズレでAT――『サバンナチャンス』を抽選するというシステムを考案した人は天才ではないだろうか。パチスロにおいて、本来ならば忌み嫌われるハズの『ハズレ』を最高に熱い瞬間に昇華させてしまうとは。『獣王』を打つたびに改めて感心させられる。

開発者の偉業に思いを馳せていると、両肩に重みを感じた。

「あーきーたー!!」

裕子が両肩に手を載せ、顔を覗かせた。

「もう飽きたの?ジャグラーはダメっぽい?」

「ううん、交代してからビッグ3回とレギュラー5回引いたよ」

「マジで!いい感じじゃん。頑張ってよ」

「レギュラーばっかりなんだもん。つまんない」

「ジャグラーはレギュラーで増やすものだって言っただろ」

私がそう言うと、裕子は口を尖らせた。実際、レギュラーの確率は設定推測をするうえで重要だ。だが、そもそも裕子はジャグラーのビッグを引いたところでリプレイハズシを完璧にこなせない――というか、失敗すると獲得枚数が減るのでやらなくていいと私が言っているのだが。

そうこうしている間に、『サバンナチャンス』が終わりを告げた。さっきまでの軽快な音楽が止まり、リール右側にあるドットは暗闇へと帰った。

「実はさっきから純ハズレ何回も引いてたんだけど、サバチャン残ってないっぽいよねぇ……。これって低設定なんじゃないですかねぇ」

私の言葉に裕子は眉をハの字に曲げた。その時、ズボンのポケットが激しく震えた。携帯電話を取り出すと、木部からのメールだった。

━━━━━━
先輩!ニューパルって打ったことありますか?
━━━━━━

やはり、そういうことだった。

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  • サバチャンランプ、なんですぐ消えてしまうん?サバチャンランプ、なんですぐ消えてしまうん?

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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