六本木ヒルズからの七転八倒

【師弟編79】俺の隣のジャグラーガール

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突然の裕子の提案に、私はかぶりついていたハンバーガーを思わず吹き出しそうになった。この娘は一体何を言い出すのか。五十嵐さんも相当驚いたようで、目をパチクリさせている。

「一緒にって……パチスロをやれってことですか?」

「そう」

「……イヤですよ、あんな……」

五十嵐さんは眉をひそめて顔を伏せた。裕子は残っていたグラタンコロッケバーガーを口の中に放り込むと、私のコーラをさも当然のように奪い取ってそれを流し込んだ。

「そんなんだから木部っちは聞く耳持ってくれないんだよ。彼氏がやってることを理解する努力くらいしなよ」

裕子は諭すように言った。五十嵐さんはうなだれたまま少しだけ口を尖らせているようだった。その様がまるで母親から怒られている子供のようで、なんだか可愛らしく思えた。

「ジャグラーなら簡単だから隣で打たせればいいよね?」

裕子が笑顔で尋ねてきた。裕子が何を考えているのか、はたまた単なる気まぐれなのかは分かりかねたが、五十嵐さんと連れスロができるのならば決して悪い提案ではない。

「じゃあ……俺の隣でジャグラーガール打ってもらおうか」

私が答えると、持ち上がっていた裕子の頬の筋肉が落ち、右の眉だけが下がった。

「なんでそうなんの?アタシが正吾の台を打つから、その隣で打たせればいいでしょ!アタシがこの子にスロットのなんたるかを叩き込んであげるの!」

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長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
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  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

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