六本木ヒルズからの七転八倒

【痔瘻編06】美人医師「挿入しますね」

←BACK【痔瘻編05】『痔ろう』だね

「ジロウ……ですか?イボ痔じゃなくて?」

「そう、痔ろう。一応、超音波で確認が必要だから、これ持ってエコー室に行ってください」

そう言って、院長はピンク色の紙を手渡してきた。そこには、様々な検査項目と思しき内容が列挙されており、私の紙には「超音波(エコー)」と書かれた項目にだけ、乱雑な丸印が記されていた。

「エコー室は廊下の突き当りを左です。終わったらまたお呼びしますんで、待合室でお待ちください」

「は……はい」

私は促されるままに第三診察室を後にした。

それにしても「ジロウ」とは一体どのような病気なのか。確かダウンタウンの浜ちゃんが以前にテレビで「ジロウ」であると告白していたような記憶がある。ということは、命に関わるような重篤な病気ではないのだろう。先ほどの院長と看護師の雰囲気から考えても、その点はおそらく間違いない。私は少しだけ安堵し、廊下の突き当りを曲がり、エコー室へと入っていった。

――マジかよ……

私は酷く落胆した。いや、喜ぶべきなのだろうか……いや、やはり落胆した。エコー室に入った私の目に飛び込んできたのは、黒髪ロングにメガネを掛けた、二十代半ばくらいの超美人医師だったのだ。赤いブラウスの上から白衣をまとい、タイトスカートから覗く白くて美しいふくらはぎを見ていると、なんだか「そういうお店」なのかと勘違いしてしまうほどだ。

「お預かりしますね」

美人医師は、私の手からピンクの紙を受け取ると、優しい笑顔で私をベッドへと誘った。

――もっと、別のカタチで出会いたかった……

私は、エコー検査のための棒状の器具を美人医師に挿入されながら、心の中でむせび泣いた。

→NEXT【痔瘻編07】「膿を抜く処置、ですか?」

profile

長崎 正吾

  • 名前:長崎 正吾
  • 性別:
  • 誕生日:
  • 血液型:
  • 出身地:
  • 好きなもの:
  • 嫌いなもの:
  • 1978年生まれ。34歳の夏、職を失う。20代の頃にスロットで生活していたことを思い出し、フラリとホールへ舞い戻る。そのままスロット生活者へ。基本的にはジャグラーシリーズのみを打つスタイル。スロットで糊口を凌ぐ傍ら、iPhone/Android向けアプリ「ジャグラーで喰う技術1&2」をリリース。

calender

4月≫
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

戻る